高尾山は身近に自然が楽しめる場所として親しまれていますが、古くから富士信仰のひとつの聖地としても重要な役割を果たしていました。今回(11月22日)の「まち歩き」はこの高尾山で行われていた富士信仰の足跡を辿ってみようということです。

参加者は17名、意外に多くの方が参加してくれました。この日は秋晴れ、絶好の紅葉日和ということで予想はしていましたが登山口から多くの人でかなりの混雑。なるべく全員一緒に行動したかったのですが、表参道を歩きだした時点でひとり坂道を歩けそうもないということでケーブルカー駅に戻りました。


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薬王院までは約1時間半くらいでしょうか、なんとか全員歩きとおせました。薬王院では見事な紅葉を鑑賞できました。ケーブルカーは乗るまでに相当時間がかかるようで途中待ち合わせに変更して、一行は薬王院天狗の像付近で休憩後さらに石段を登って、不動堂裏手にある富士浅間神社に向かいます。


この小さな浅間神社こそ、天文年間に北条氏康により富士北口浅間神社から勧請されたもので、これにより、高尾山と富士山信仰が結び付けられ、江戸時代以降の富士講の隆盛にともない高尾山が発展を遂げる要因となっているようです。ただ、ここで参加者の確認ができずにいるうちに、この日の登山者の混雑に押されるように移動が始まってしまい、結局、高尾山頂に行くことになりました。それでも通った道が「富士道」であることは確かです。山頂付近ではまた数名の参加者が下山することになりました。お疲れさまでした。


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残った一行が山頂から裏高尾方面に通じる長い石段・坂道を下って行くと、紅葉台という高台付近でススキ越しに富士山がよく見える場所があります。早朝よりは雲が出ていましたが、ここで秀麗富嶽を拝見しました。地名は富士見台園地となっています。実際の富士講参加者がどこで富士山を遙拝したかは不明なのですが、このすぐ南にも登山道があり、そこには富士見台という場所があります。今回は、そこまで行くことができませんでしたが、ともかく高尾山での富士山遙拝を終えて清々しい気分で富士道を歩きなおし、あらためて浅間神社に参拝して、帰りも表参道を歩いて下山しました。


■高尾山の富士山信仰については、高尾山・薬王院のホームページに詳しい記事が計算されていますのでご覧ください。



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