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導入部では、地域や調査業務の内容説明が主で、海辺での発掘調査は埼玉では経験できない新鮮さだったこと、モニタリングポストの放射線数値(μSv/hr)を常に意識しながらの特殊性などが理解できました。お話の中心部分では、復興と調査を巡る問題が、被災地でなくても開発と文化財調査を巡って対立するかのような世間の認識を反映しているように感じましたが、被災地では特にその問題解決が重要であると思いました。それでも講師と同じグループで兵庫県や神戸市からの派遣者が活動されたように、阪神・淡路大震災後の経験を教訓にした初動対応や日常的な取り組みの積み重ねが役に立って進められました。
埋蔵文化財がその活用を含めて本当に”地域の宝”となるには、帰還困難区域の問題や農地整備計画の変化など、まだ課題も多く残っています。また、マスコミで伝えられる情報にも、誤認情報は減ってきたとはいえ、否定的(懸念)記事や肯定的(積極)記事が混在しており、改善のためには、関係する主体者が透明な情報公開をすることが第一だと理解しました。なお、最後に講師が触れられたように、他県の専門家との交流を復興支援の場を借りて実現できたことは”博物館の宝”にもなると思いました。(nimo)